これは夢見る少年少女たちが大人になった後の後日譚の一つ。
そして、かつて少年少女だった大人たちのもとに生まれつき、新たなポケモン図鑑を手にした次世代を担う少年少女たちの青春時代の物語だ。
偉大なる元図鑑所有者を両親に持つ少年、トキワシティのシトラールはとうとう次世代ポケモン図鑑を手に入れ、図鑑所有者の称号を得る。 その次世代ポケモン図鑑を受け取るためにマサラタウンのオーキド研究所を訪れた彼は、研究所を襲撃する謎の人間に出会う。 シトラールと彼の幼馴染のディルシードの奮闘により研究所は守られたが、用意された図鑑は一台奪われてしまった。
そしてその日、マサラタウンの西の森に虹色の流星が落ちた。
その光の主の正体を探るため、そしてそれぞれの悲願を果たすためシトラールとディルシードはカントーを駆け巡る旅に出る。
——ハッキングは、海に潜る感覚に似ている。
セキエイリーグの襲撃から一か月と少し。トキワシティの惨劇を生き延びたシトラールやディルシードたちともほとんど顔を合わせることなく、フェンネルは自室に引きこもり、
パソコンと向かい合う生活をしていた。
顔も声も知らない親友「ジャッカ」から電脳幽霊の噂を聞いた直後、フェンネルは自分のパソコンのデスクトップに見慣れないフォルダが表示されていることに気が付く。
気味の悪さよりも好奇心が勝った彼女はそのフォルダを展開し、「モモ」と名乗るAIの少女に出会った。フェンネルの前に現れたモモは、「叶えてほしい願いがある」と告げた。
……そうして、あれほど旅を嫌がっていたフェンネルは、自分の名前が刻まれた図鑑を手に旅立つことになる。
——流星群に託された祈りと合図をどうか忘れないように。
ナナシマを襲った凄惨な事件から三年、モンデンキントとラヴァンドはナナシマの慰霊碑へ花を供えに来ていた。
そこで出会ったのは、かつて次世代図鑑の試験運用を行い共に悪と戦った仲間、ミカヅキ。
彼もまた、ナナシマの慰霊碑に弔いに訪れていた。
そして、英雄に焦がれ続けたが英雄になり損ねた少年、アルマディンもある目的のためナナシマの地に足を踏み入れていた。
因縁の地で四人は再会し、さらに、最悪な形とはいえ一度終わったと思われていた事件はいまだに結末を迎えていなかったことを知る。
善意と愛情、理想、憧憬。
悪意のない感情から始まり積み上げられたそれは、やがて崩れ落ちて狂気と絶望にひっくり返った。
かつて、世界に、図鑑所有者たちに牙を剥いた《ネバーランド》の亡霊との最終決戦が、今始まる。
彼らは翼を失ってもなお、空の果て、届かない星に手を伸ばす。
——パパとママはね、子どもの頃にたった80日でホウエン地方のジムやコンテストをぜーんぶクリアしちゃったんだって!だからさ、わたしたちもやろうよ!君がコンテストで、わたしはジム!
もう誰に言ったかも覚えていない、幼い約束。その懐かしい夢を見たその日、パイロープはいけ好かない少年ラズワルドと出会う。真逆の価値観、売り言葉に買い言葉で、二人は「八十日間の旅」に挑むことを決める。
かくして、ジムとコンテスト、それぞれの頂点を目指す二人の八十日の競争の旅が始まった。
だが、順風満帆な旅路も束の間、偽りの願い星がホウエンの空に現れ、彼らの運命を大きく狂わせていく。
——助けてくれ。どうか、リモネンを、助けてほしい。
トキワシティ襲撃事件から五年半。ある日、傷だらけになったテュフォンがオーキド研究所へと転がり込んできた。
彼女が告げたのは、ブラッド団によるダークポケモン化計画の始動と、その力に呑まれたリモネンの姿だった。
クリムゾンとの対立。解き放たれるダークポケモン。エネルギー増幅装置の破壊。そして、リモネンの救出。
カントー・ジョウトから始まった世界の崩壊を止めるため、シトラールたち図鑑所有者は、かつてない巨悪との戦いに身を投じる。
カントー地方から始まった崩壊は、程なくしてホウエン地方にも影響を及ぼし始めた。
各地でダークポケモンの鎮圧に当たるパイロープたちは、ホウエン全域でエネルギーが異常な活性化を見せているとの報告を受ける。
その影響によって、伝説のポケモン――グラードンとカイオーガが、再び目覚めようとしていた。
しかし、異変はそれだけではなかった。現在、星の近傍を通過している彗星が、突如として軌道を変更。このままでは、ホウエン地方へ落下する。
予測される衝突まで――残り七日。
激動のホウエンを駆け抜ける彼らの前に、かつて誰も予想しなかった「星」が、再び落ちようとしていた。
「勝ってこい、英雄サマ。これが終わったら、約束のフルバトルをしてやる」
かつて父に憧れ、トキワを旅立った少年シトラールは、友に、ライバルに、かつての敵に、そして図鑑所有者の仲間たちに背中を押され、最終決戦の地へと降り立つ。
——星とは憧れ、願い、約束、運命。そして、決して手が届かないと分かっていても、それでもなお手を伸ばすもの。
かつての図鑑所有者たちの巨悪との戦いから数十年。情報のアップデートを行うため、全国ポケモン図鑑協会による新たなポケモン図鑑の作成が決まった。
次世代ポケモン図鑑のテスターとして選ばれたのは、ジョウト地方ワカバタウンに住むミトラダテス・ステラマリスの兄妹。彼らが新たな図鑑を手に旅へ出たころ、カントー・ジョウト地方ではポケモン預かりシステムの不具合により、一時全域でシステムがダウンする事故が起きていた。
その原因究明のためジョウトへとやってきていたクローヴァーは、最新式のポケモン図鑑を持つ兄妹と出会う。
図鑑のテストとシステム障害の調査。二つの目的から始まった旅の中で、三人はぶつかり合い、傷つけあいながら、それぞれが譲ることのできない自分の誇りと向き合っていく。
一年前の次世代図鑑の一次テスト運用で収集したデータを元にしてアップデートされた図鑑のテスト運用が再び行われることになった。
次世代図鑑の二次テスターとして選ばれたのは、カントー地方のラヴァンド、ジョウト地方のモンデンキント、そしてホウエン地方のアルマディンとミカヅキの四人。
図鑑を利用しながら分布調査を進める彼らは、かつてナナシマで行われていたという恐ろしい実験の痕跡と遭遇し、さらに、いまだに続いているナナシマを実験場とした計画に直面する。
そして彼らの正義は、思いもよらぬ形で悪意に火をつけ、彼らにとって最悪の事態、すなわち民間人を巻き込んだテロへと発展する。
——さあ、皆さまお待ちかね、かつてホウエン地方で人気を博したあの施設、バトルフロンティアがリニューアルオープン!
老朽化によって閉鎖されていたバトルフロンティアが、ついに復活することになった。プレオープンのデモンストレーショントレーナーとして白羽の矢が立ったのは、現ホウエン図鑑所有者たち。
ミシロタウンのオダマキ研究所に集まった図鑑所有者たちは、誰がその大役を務めるのかを話し合う。しかし、バトルを得意とするアルマディンは相変わらず音信不通、
ミカヅキは留学中、ハルシオンはのらりくらりと話をかわす始末。消去法の末、パイロープとラズワルドは否応なく大舞台へと送り出されることになる。
果たして、かつての栄光を取り戻したバトルフロンティアで、二人を待ち受けるものとは——。
カントーやジョウト、ホウエンを揺るがした一連の事件から、数か月。大災害からの復興が進められるホウエン地方の各地で、謎の結晶が確認される。
メガストーンの鉱石反応によく似ているというその結晶の謎を調査し始めたパイロープたちは、やがてイフェイオンと再び出会う。
物語はいつしか終わる。これは終わった物語の続き、そして終わらない物語の続き。
ナナシマでの次世代図鑑の試験運用が始まる一年前、ちょうどミスラたちがジョウトを駆け回っていた頃。
まだアルマディンとモンデンキントが図鑑所有者の称号を持たなかった頃。
ただ純粋に子どもらしい夢を追いかけられていた頃。
アルマディンとモンデンキントが互いを相棒だと定めたときの話。
ナナシマでの次世代図鑑の試験運用を終えたラヴァンドは、かつて留学していた街・ミアレシティを訪れていた。
そこで偶然にも、学友であり元ルームメイトのクレールと再会を果たす。
懐かしい街を巡るうち、クレールはかつてのようバトルロワイヤルへの参加を持ちかける。
これは、かつて星を見上げ続けた凡人が「挑む者」へと生まれ変わる、ミアレの夜の物語。